
2025年の法改正で熱中症対策が義務化された一方、空調設備の導入や作業着の支給には多額のコストがかかり、頭を抱える事業者の方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、2026年最新の熱中症対策に活用できる国や自治体の補助金・助成金制度を一覧でわかりやすく解説します。具体的な申請のステップや対象設備に加え、過酷な現場で活躍するおすすめの冷却アイテムもピックアップしました。
制度を活用して、費用を抑えながら安全な職場環境を整えましょう。
熱中症対策としておすすめなのが、ドライアイス/保冷剤(アイスパック)ジャケットです。
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国の熱中症対策補助金・助成金一覧

まずは、熱中症対策として活用できる可能性のある補助金・助成金を一覧で紹介します。
▼国の熱中症対策補助金・助成金一覧
- エイジフレンドリー補助金
- 業務改善助成金
- 業務用建築物の脱炭素改修加速化事業(脱炭素ビルリノベ事業)
- 省エネルギー投資促進支援事業
- 働き方改革推進支援助成金
エイジフレンドリー補助金
エイジフレンドリー補助金の概要を以下にまとめました。
| 補助金名 | エイジフレンドリー補助金 |
| 概要 | ・高年齢労働者の労災防止 ・健康保持増進のための設備改善や専門家指導を支援 ・コースは①総合対策②職場環境改善③運動指導④コラボヘルス |
| 対象者 | ・中小企業事業者 ・原則1年以上事業継続 ・コースにより、①②は60歳以上の労災保険適用労働者が常時1名以上 ・③は労災保険適用労働者5人以上 ・④は労災保険適用労働者1名以上 |
| 条件 | ・①リスクアセスメント結果に基づく対策 ・②高年齢労働者の業務に対応する災害防止対策 ・③専門家による対面の身体機能チェック・運動指導 ・④健診情報活用等のコラボヘルス実施 |
| 対象物 | ・①リスクアセスメント委託費、結果に基づく設備・工事 ・②防滑床材、手すり、高所作業台、パワーアシストスーツ、スポットクーラー、WBGT指数計等 ・③身体機能チェック・運動指導費 ・④健康教育、禁煙・メンタルヘルス研修、システム導入初期費用、栄養・保健指導等 |
| 補助率 | ①4/5 ②1/2 ③3/4 ④3/4 |
| 上限額 | ①100万円 ②100万円 ③100万円 ④30万円 |
※令和7年版の概要
高年齢労働者の安全対策として、熱中症対策設備の導入にも活用できます。なお、令和8年度のエイジフレンドリー補助金は、受付開始に向けて準備中です。
業務改善助成金
業務改善助成金の主な内容は以下の通りです。
| 補助金名 | 業務改善助成金 |
| 概要 | 事業場内最低賃金を50円以上引き上げ、 生産性向上に資する設備投資等を行った場合に費用の一部を助成 |
| 対象者 | ・中小企業・小規模事業者(みなし大企業除く) ・事業場内最低賃金が令和8年度地域別最低賃金未満である事業場 |
| 条件 | ・①事業場ごとに申請・②事業場内最低賃金を50円以上引上げ ・③交付決定後に設備投資等を実施 ・④対象労働者は原則週20時間以上の雇用保険被保険者 ・⑤解雇・賃下げ等の不交付事由がないこと |
| 対象物 | ・POSレジ、特殊車両、業務効率化機器、業務フロー見直しのコンサル、顧客管理システム化等 ・物価高騰等要件の特例事業者はPC・スマホ・タブレット等の新規導入も対象 |
| 補助率 | ・事業場内最低賃金1,050円未満:4/5 ・特例事業者は9/10、1,050円以上:3/4 |
| 上限額 | ・50円コース:最大130万円 ・70円コース:最大300万円 ・90円コース:最大600万円 |
賃上げとあわせて設備投資を行うことで、間接的に熱中症対策にも活用できます。なお、交付申請の受付開始日は令和8年9月1日です。
業務用建築物の脱炭素改修加速化事業(脱炭素ビルリノベ事業)
業務用建築物の脱炭素改修加速化事業(脱炭素ビルリノベ事業)の概要は以下の通りです。
| 補助金名 | 業務用建築物の脱炭素改修加速化事業(脱炭素ビルリノベ事業) |
| 概要 | 既存の業務用建築物について、外皮の高断熱化と高効率設備導入により、 ZEB基準水準の省エネ性能を実現する改修を支援 |
| 対象者 | 民間企業、個人事業主(原則青色申告)、独法、学校法人、 社会福祉法人、医療法人、一般/公益法人、地方公共団体等 |
| 条件 | ①改修後BPI 1.0以下 ②一次エネルギー消費量を用途に応じ30%または40%以上削減 ③BEMS導入 ④BELS等の第三者認証取得 ⑤旧耐震建物は新耐震相当など |
| 対象物 | 断熱窓、断熱材、高効率空調、制御機能付きLED照明、 業務用給湯器、BEMS、およびこれら導入に必要な工事費 |
| 補助率 | 断熱窓・断熱材は定額、高効率空調・照明・給湯器・BEMSは1/3 |
| 上限額 | 1事業あたり10億円(下限200万円) |
参照:環境省「業務用建築物の脱炭素改修加速化事業(脱炭素ビルリノベ事業)について」
空調や断熱性能の向上により、職場の暑熱環境の改善につながります。
省エネルギー投資促進支援事業
省エネルギー投資促進支援事業の概要について確認していきましょう。
| 補助金名 | 省エネルギー投資促進支援事業 |
| 概要 | ・省エネ性能の高い指定設備への更新を支援 |
| 対象者 | ・国内で事業活動を営む法人・個人事業主 ・中小企業者、個人事業主、中小企業団体等、大企業(一部要件あり) |
| 条件 | ①既設設備の更新であること ②SIIが公表した指定設備であること ③計画省エネ率10%以上、計画省エネ量1kl以上、 経費当たり省エネ量1kl/千万円以上のいずれかを満たすこと |
| 対象物 | 高効率空調、産業ヒートポンプ、業務用給湯器、高性能ボイラ、 高効率コージェネ、低炭素工業炉、変圧器、冷凍冷蔵設備、 産業用モータ、制御機能付きLED、工作機械、印刷機械等 |
| 補助率 | 1/3以内 |
| 上限額 | 1事業あたり1億円(下限30万円) |
高効率空調などの導入により、熱中症対策と省エネを両立できます。
働き方改革推進支援助成金
働き方改革推進支援助成金の内容は以下の通りです。
| 補助金名 | 働き方改革推進支援助成金 |
| 概要 | 生産性向上を図りつつ、労働時間の削減、年次有給休暇の取得促進に向けた環境整備を支援 |
| 対象者 | ・労災保険適用の中小企業事業主 ・年5日の年休取得に向けた年休管理簿や就業規則等の整備が必要 |
| 条件 | ・成果目標を1つ以上選択し達成を目指す ・主な成果目標は以下の3つ ・①月60時間超の時間外・休日労働の削減 ・②年休の計画的付与制度の新規導入 ・③時間単位年休+特別休暇の新規導入 |
| 対象物 | ・研修、周知啓発、外部専門家コンサル、就業規則 ・労使協定の作成変更、人材確保の取組、労務管理ソフト ・機器、デジタコ、労働能率向上設備等 |
| 補助率 | 原則3/4・常時使用労働者30人以下で、 労務管理ソフト・機器や労働能率向上設備の導入等を行い、 所要額が30万円超の場合は4/5 |
| 上限額 | ・①50万~150万円 ・②25万円 ・③25万円 ・加算として賃金引上げ最大360万円、割増賃金率引上げ最大75万円 |
参照:厚生労働省「働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)」
労働環境の改善を通じて、熱中症リスクの低減にもつながります。
【自治体別】熱中症対策補助金・助成金一覧

続いては、自治体別の熱中症対策補助金・助成金一覧を紹介します。
なお、本記事で取り上げていない自治体でも、企業向けに熱中症対策を支援する制度が設けられている場合があります。詳細は、各自治体の公式サイトや担当窓口にてご確認ください。
▼【自治体別】熱中症対策補助金・助成金一覧
- 【東京都】熱中症対策ガイドライン策定等補助事業
- 【東京都墨田区】墨田区人材確保・定着支援補助金(熱中症対策)
- 【大阪府】中小事業者高効率空調機導入支援事業補助金
【東京都】熱中症対策ガイドライン策定等補助事業
東京都の熱中症対策ガイドライン策定等補助事業について解説します。
| 補助金名 | 熱中症対策ガイドライン策定等補助事業 |
| 概要 | 業界ごとの特性に応じた熱中症対策ガイドラインを新規策定・改訂し、 業界内に普及する取組を支援する補助事業 |
| 対象者 | ・原則として事業者団体法に基づく事業者の連合体等で、 都内に本社等を有する者・優先順は以下の通り ・①エッセンシャルワーカーの事業者団体 ・②都が熱中症リスクの高い職場と認める団体 ・③都が熱中症リスクの高い職場と認める事業者等 |
| 条件 | ・業界特有の暑熱環境に即したガイドラインの策定・改訂と、策定後の業界内普及を行うこと ・原則として交付決定前の契約経費は対象外 |
| 対象物 | 外注・委託費、広報・宣伝費、消耗品費、専門家指導費、賃借費、直接人件費 |
| 補助率 | 1/3 |
| 上限額 | 200万円/事業 |
業界単位での対策強化を目的とした制度であり、個社での設備導入とは異なる点には注意しましょう。
【東京都墨田区】墨田区人材確保・定着支援補助金(熱中症対策)
墨田区の補助制度の概要は以下の通りです。
| 補助金名 | 墨田区人材確保・定着支援補助金(熱中症対策) |
| 概要 | ・就業規則の整備とあわせて、従業員の熱中症対策を通じた職場環境整備を行う場合に補助する制度 ・人材確保・定着支援が目的 |
| 対象者 | ・墨田区内に1年以上主たる事業所を有する中小企業者 ・申請時点で常時雇用する従業員が1人以上いる事業者など |
| 条件 | ・就業規則の整備と熱中症予防対策の取組を一連の事業として実施すること ・事前にすみだビジネスサポートセンターで事業計画確認が必要 ・労働安全衛生規則第612条の2に基づく体制整備・手順作成・周知も要件 |
| 対象物 | 委託料(社労士等)、工事費(屋根の遮熱塗装等)、 機器購入費(スポットクーラー、大型送風機等)、 消耗品購入費(ファン付き作業服、遮熱ヘルメット等) |
| 補助率 | ・就業規則整備:1/2・熱中症対策:2/3 |
| 上限額 | 合計40万円(内訳:就業規則整備 10万円、熱中症対策 30万円) |
参照:墨田区
職場環境整備の一環として、熱中症対策設備の導入に活用できます。
【大阪府】中小事業者高効率空調機導入支援事業補助金
大阪府の補助金のポイントを整理します。
| 補助金名 | 中小事業者高効率空調機導入支援事業補助金 |
| 概要 | ・大阪府内の中小事業者が、既存の空調機を高効率空調機へ更新する取組を支援する補助金 ・脱炭素化と電気料金削減による経営力強化が目的で、結果として熱中症対策にも資する制度 |
| 対象者 | ・大阪府内の工場・事業場で事業を行う中小事業者 ・中小企業者、個人事業主、一定規模以下の医療法人 ・社会福祉法人・学校法人等を含む |
| 条件 | ・府内事業場の既存空調機を高効率空調機へ更新すること ・大阪府の脱炭素経営宣言をしていること ・交付決定後に発注し、事業期間内に支払完了すること |
| 対象物 | 高効率空調機の設備費(本体・付帯設備)と、設計・工事・既存空調機の撤去処分費・対象設備は、 グリーン購入法の基本方針に適合するエアコンディショナー・ガスヒートポンプ式冷暖房機 |
| 補助率 | 1/2以内 |
| 上限額 | ・500万円/1法人 ※下限 20万円 |
参照:大阪府「令和8年度中小事業者高効率空調機導入支援事業補助金」
空調設備の更新による暑熱対策を、補助金で効率的に進められます。
熱中症対策補助金の申請方法をステップで解説

熱中症対策補助金の申請方法は以下の通りです。
▼熱中症対策補助金の申請方法
- 制度を確認
- 事前準備
- 申請
- 審査・交付決定を待つ
- 事業を実施
- 実績報告を出す
- 補助金・助成金を受け取る
まずは、そもそも自社が対象か、何に使えるか、補助率・上限額はいくらかを確認しましょう。
次に、申請に必要な準備をします。例えば、見積書の取得や事業計画書の作成、会社資料や納税証明の準備などです。制度によっては、事前相談や就業規則の整備、宣言制度への登録などが必要です。
事前準備が整ったら、募集期間内に申請書類を提出します。提出後は、自治体や事務局が審査します。交付決定前に発注・契約・購入すると対象外になる制度が多いため注意しましょう。
事業が終わったら、実績報告書を提出します。「何を実施したか」「いくら支払ったか」「成果がどうだったか」を報告します。実績報告の確認が終わると、補助額が確定し入金される流れです。
熱中症対策ならドライアイスジャケットがおすすめ

補助金を活用した熱中症対策には、過酷な現場でも安全に使用できる「ドライアイスジャケット」がおすすめです。
2025年の法改正で熱中症対策が義務化されましたが、モーターを内蔵した空調服は引火の危険がある防爆エリアでは使えない課題があります。
ドライアイスや保冷剤(アイスパック)を利用するジャケットであれば、電力を一切使いません。難燃性の生地を採用しているため、化学工場やプラントなど基準が厳しい現場でも安全に着用可能です。
マイナス78.5℃のドライアイスを使えば、3時間以上にわたって身体を冷やし続けられます。厳しい環境下で働く従業員の健康を守るためにも、国や自治体の補助金制度を上手く活用して、最新の冷却アイテムを導入しましょう。
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まとめ:補助金を活用して熱中症対策を今すぐ始めよう

エイジフレンドリー補助金のような国の制度だけでなく、各自治体が独自に設けている支援策も多数存在します。自社の要件に合う制度を見つけたら、早めに事前準備を進め、必ず「交付決定後」に設備導入などを行いましょう。
また、引火の危険がある防爆エリアでも安全に使える「ドライアイスジャケット」は、確かな冷却効果をもたらすおすすめの対策アイテムです。従業員の命と健康を守るためにも、ぜひ本記事を参考に補助金を活用し、万全の熱中症対策を実施してください。
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