
真夏の工事現場では、高温多湿な環境や直射日光によって、作業員が熱中症に陥るリスクが高まります。屋外や密閉空間での作業は、湿度や放射熱が体への負担を増大させ、場合によっては命に関わる事態にもなりかねません。
そのため、現場管理者や安全衛生担当者は、日頃から効果的な熱中症対策を講じることが不可欠です。
そこで本記事では、工事現場で実際に取り入れられている熱中症対策事例を12種類紹介します。工事現場で活躍するおすすめの熱中症対策グッズも解説するので、ぜひ最後までお読みください。
▼この記事を読んで分かること
- 工事現場における熱中症対策事例12選
- 工事現場の熱中症対策事例に関するよくある質問3選
NBKマーケティングでは、猛暑や防爆エリアにも対応可能な「ドライアイス/保冷剤(アイスパック)ジャケット」を提供しています。
空調服や送風機が使えない過酷な現場でも、マイナス78.5℃の強力冷却と2WAY構造で、作業中の快適さと安全性を同時に確保。暑さによる集中力低下や作業効率の低下を防ぎ、熱中症リスクを根本から軽減します。
過酷な環境での作業に悩む方は、この機会にぜひ導入をご検討ください。
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工事現場における熱中症対策事例12選

早速ですが、工事現場で採用されている12個の熱中症対策事例を紹介します。
▼工事現場における熱中症対策事例12選
- 事例①|大型ミストファンを設置する
- 事例②|WBGT値を活用する
- 事例③|朝礼時に体調をチェックする
- 事例④|休憩室を整備する
- 事例⑤|遮光ネットを設置する
- 事例⑥|移動式冷房ハウスを導入する
- 事例⑦|ドリンクスペースを設置する
- 事例⑧|熱中症パトロールを実施する
- 事例⑨|スポットクーラーを完備する
- 事例⑩|熱中症予防保護具を装着する
- 事例⑪|熱中症予防ポスターを掲示する
- 事例⑫|空調服や冷却ベストを支給する
事例①|大型ミストファンを設置する
大型ミストファンは、微細な霧を噴射して気化熱により周囲温度を3~5℃下げる冷却装置です。エアコンのような急激な冷却ではないため、体への負担も少ないのが特徴です。
設置場所は作業エリアの風上側が理想的で、複数台を配置することで広範囲をカバーできます。冷却に加えて粉塵抑制効果もあるため、解体工事や土木作業現場で特に有効です。
運転コストは比較的安く、水道と電源さえあれば簡単に設置できます。
事例②|WBGT値を活用する

引用:厚生労働省
WBGT(暑さ指数)は、気温・湿度・輻射熱を総合的に評価した指標です。多くの企業では、現場にWBGT測定器を設置し、リアルタイムで数値を確認しながら作業管理をしています。
WBGT値が28℃を超えたら休憩時間を増やし、31℃以上では作業を一時中断するなど、明確な基準を設けることが重要です。測定値は掲示板で共有し、全員が危険度を認識できるようにします。
また、携帯型測定器を現場監督が持ち歩き、作業場所ごとの数値を把握することで、より細かな安全管理ができます。
事例③|朝礼時に体調をチェックする
朝礼時の体調チェックも多くの企業が行う熱中症対策のひとつです。毎朝の朝礼で、作業員一人ひとりの健康状態を確認します。
体調チェックシートへの記入に加え、平均台歩行テストなど簡単な平衡感覚チェックをすることで、体調不良者を客観的に判断できます。前日の睡眠時間や朝食の有無、アルコール摂取状況なども確認項目に含めることが大切です。
体調に不安がある作業員は、その日は軽作業への配置転換や休憩時間の増加など、柔軟に対応します。日常的なチェックの積み重ねが、熱中症の予防につながります。
事例④|休憩室を整備する
工事現場では、熱中症対策の一環として、休憩室が設けられているケースが多く見られます。休憩室には、冷房設備のほか、冷蔵庫や製氷機、シャワー設備などを完備し、体温を下げられる環境を作ることが理想的です。
休憩室内には経口補水液やスポーツドリンクを常備し、いつでも水分補給ができるようにしておきます。仮設プレハブや移動式トレーラーハウスなら、工事の進捗に合わせて休憩所を移動させることも可能です。
事例⑤|遮光ネットを設置する

引用:厚生労働省
直射日光を遮る遮光ネットは、作業エリアの温度上昇を抑える簡単な対策です。遮光率70~90%のネットを使用することで、体感温度を下げられます。
設置場所は、長時間作業するエリアや休憩所周辺、資材置き場などを優先的に選定します。風に強い固定方法を採用し、台風などの強風時には取り外せる構造にすることも大切です。
ネットの色は白や銀色など、熱を反射しやすいものを選ぶことをおすすめします。初期投資も比較的少なく、繰り返し使用できるため、費用対効果の高い対策として多くの現場で採用されています。
事例⑥|移動式冷房ハウスを導入する
移動式冷房ハウスは、エアコン機能を備えた仮設施設で、工事の進行に合わせて設置場所を変更できる点が魅力です。トレーラーハウスタイプやコンテナタイプがあり、現場の規模に応じて選択できます。
内部には冷房設備のほか、テーブルや椅子、給水設備なども設置し、快適な休憩空間を提供します。スポットクーラーとビニールブースを組み合わせた簡易型も選択肢の一つです。
レンタルでの導入も可能なため、夏季限定での利用や短期工事でも費用を抑えながら導入できます。
事例⑦|ドリンクスペースを設置する
工事現場の各所に給水ポイントを設け、こまめな水分補給を促進する環境を作ることも熱中症対策のひとつです。自動販売機の設置はもちろん、クーラーボックスに氷と飲料を常備し、無料で提供する事例も見られます。
スポーツドリンクや経口補水液など、塩分とミネラルを含む飲料を中心に用意し、梅干しやバナナなどの補助食品も配置します。給水ポイントには日陰を確保し、作業員が休憩や水分補給をしやすい雰囲気づくりを心掛けることも大切です。
事例⑧|熱中症パトロールを実施する
定期パトロールも熱中症対策のひとつです。管理者や安全責任者が定期的に現場を巡回し、作業員の体調確認と水分補給の声かけをします。
特にWBGT値が高い日は巡回頻度を増やし、顔色や発汗状態、受け答えの様子などから異変を早期発見します。巡回車両には経口補水液や冷却グッズを積載し、その場で対応できる体制を整えることが大切です。
また、巡回記録を残せると、時間帯別のリスク傾向を把握し、翌日以降の対策に活かせます。現場が広い場合は、エリアごとに担当者を配置し、きめ細かな見守り体制を構築することで、熱中症の発生を未然に防げます。
事例⑨|スポットクーラーを完備する
スポットクーラーは、特定の作業場所をピンポイントで冷却できる移動式エアコンです。電源さえあれば工事不要で設置でき、必要な場所へ簡単に移動できる点が大きな特徴です。
冷風を直接作業者に当てることで、効率的に体温を下げられます。排熱ダクトを屋外に出すタイプを選べば、室内の温度上昇を防ぐことも可能です。
レンタルもできるため、繁忙期だけの利用や試験的な導入にも適しています。現場の状況に応じて柔軟に活用しましょう。
事例⑩|熱中症予防保護具を装着する
多くの企業では、個人装備として、熱中症予防保護具の着用を推奨しています。具体的なアイテムは以下の通りです。
- ヘルメット用ファン
- 遮熱キャップ
- ヘルメットカバー
- ネックガード
- 保冷剤入りベルト
これらの保護具は、作業の妨げにならないよう軽量で動きやすいものを選定することが大切です。企業が支給や購入補助をすれば、普及率が上がり、熱中症対策を強化できます。
事例⑪|熱中症予防ポスターを掲示する

引用:厚生労働省
休憩所やトイレ前、詰所などの目につく場所に、熱中症予防ポスターを掲示することで、熱中症の注意喚起を促せます。症状の段階別チェックリストや応急処置の手順、水分補給のタイミングなど、実用的な情報を分かりやすくまとめたものが効果的です。
イラストや写真を多用し、外国人労働者にも理解しやすい内容にしましょう。QRコードを付けて詳細情報にアクセスできるようにするなど、デジタルとの連携も検討すべきです。
事例⑫|空調服や冷却ベストを支給する
多くの企業では、ファン付き作業服(空調服)を導入しています。服内に風を送り込むことで汗の蒸発を促進し、体温調節を助けるアイテムです。バッテリー駆動で一日中使用でき、体感温度を大幅に下げる効果があります。
冷却ベストは、保冷剤や水の気化熱を利用して上半身を冷やす装備で、空調服と併用することでさらに効果が高まります。中でもおすすめなのが、「ドライアイス/保冷剤(アイスパック)ジャケット」です。

このジャケットはモーター(ファン)を内蔵していないため、防爆エリアでも安全に使用可能です。マイナス78.5℃のドライアイスによる強力な冷却効果が長時間持続し、過酷な環境下でも快適性を確保します。
ハーネスやライフジャケットとの併用も可能なため、多くの現場での熱中症対策に有効です。気になる方は以下のURLから詳細をご確認ください。
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工事現場の熱中症対策事例に関するよくある質問3選

熱中症対策を進める中で、現場管理者や安全責任者から寄せられる代表的な質問をまとめました。法的な義務から実用的な対策グッズ、緊急時の対応まで、現場で直面する疑問に回答していきます。
▼工事現場の熱中症対策事例に関するよくある質問3選
- 質問①|工事現場で熱中症対策は義務化されている?
- 質問②|工事現場における熱中症対策グッズは?
- 質問③|もし熱中症になったらどうすればよい?
質問①|工事現場で熱中症対策は義務化されている?
工事現場における熱中症対策は、労働安全衛生規則により事業者の義務として定められています。
具体的には、身体作業強度に応じたWBGT基準値を超える場合に、作業環境管理や健康管理などの対策が必要です。労働者への教育や緊急時の連絡体制構築も義務付けられており、違反した場合は罰則を受ける可能性があります。
以下の記事で、熱中症対策の義務化について詳しく解説しているので、合わせてご参照ください。
>>厚生労働省が推進する「熱中症対策義務化」の対象と対策を解説!義務違反の罰則も紹介
質問②|工事現場における熱中症対策グッズは?
工事現場で効果的な熱中症対策グッズをいくつか紹介します。
- 空調服(ファン付き作業服)
- 冷却ベスト
- ヘルメット用インナー・ファン
- 冷感タオル
- ネッククーラー
これらのグッズは単体でも効果がありますが、現場環境に応じて複数を組み合わせることで、より高い予防効果が得られます。
質問③|もし熱中症になったらどうすればよい?
作業員に熱中症の疑いがある場合は、速やかに涼しい場所へ移動し、衣服を緩めて安静にさせます。軽症で意識がある場合は、水分・塩分を補給し、首筋や脇の下など太い血管部分を冷却します。
意識障害やけいれん、自力で水分摂取ができない状態であれば、直ちに救急車を要請してください。救急車を待つ間も、濡れタオルや保冷剤での冷却を続け、横向きに寝かせて気道を確保することが大切です。
まとめ:現場に合った熱中症対策をすぐに導入しよう

多くの企業では、大型ミストファンやスポットクーラーの導入、体調チェックなど日常的な管理まで含めた熱中症対策を実施しています。現場の規模や作業環境、予算に応じて複数の対策を組み合わせることが大切です。
熱中症対策は労働安全衛生法で義務化されており、単なる努力目標ではありません。作業員の命と健康を守るため、今すぐ自社の現場に最適な対策を選択し、導入を進めていきましょう。
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ぜひ、導入をご検討ください。
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