「化学プラントの現場で本当に動くロボットはどれ?」
「結局、導入にはいくらくらいの費用がかかるのか?」

このように思われていませんか?

本記事では、化学プラント特有の課題を解決するロボットの種類や最新の価格相場、そして選定ポイントを解説します。記事の後半では、化学プラントでの活用が期待されるおすすめロボットも紹介するので、ぜひ最後までお読みください。

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ロボットの種類と化学プラントで解決できる課題

ロボットの種類と化学プラントで解決できる課題

ここでは、プラント内で特に活躍が期待される3つのロボットについて、それぞれがどのような課題を解決するかを具体的に解説します。

▼ロボットの種類と化学プラントで解決できる課題

  • 種類①|巡回・監視型
  • 種類②|高所・狭所・危険エリア対応型
  • 種類③|作業・搬送代行型

種類①|巡回・監視型

広大な敷地内を定期的に見守る巡回・監視型ロボットは、プラントの安定稼働に欠かせない「日常点検」の精度を向上させます。

従来の人の目による巡回では、微細な異音やわずかなガス漏れの見落としといったヒューマンエラーが避けられませんでした。しかし、防爆仕様の高性能カメラやセンサーを備えたロボットなら、メーターの数値化と微量なガス漏れのリアルタイム検知が可能です。

点検担当者は単調な移動作業から解放され、より高度な判断を要する保全業務に集中できるようになります。異常の兆候をデータとして早期に捉えることで、大規模なトラブルを未然に防ぐ予防保全の体制を構築できるのが大きな強みです。

種類②|高所・狭所・危険エリア対応型

ドローンやクローラ型ロボットを導入すれば、危険箇所の点検を人の立ち入りなしで対応できます。

多額のコストをかけて足場を組み、防護服を着用した作業員が点検する必要はありません。遠隔操作や自動飛行によって、狭い隙間や高所の劣化状況を安全な場所から詳細に確認できるようになります。

足場設営のコストや工期を圧縮できるだけではないのもポイントです。現場の人身事故リスクをゼロに近づけられる点は、企業にとって計り知れないメリットと言えます。

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種類③|作業・搬送代行型

アームや搬送機能を備えたロボットを活用すれば、重作業を自動化し、少人数でのメンテナンス体制を構築できます。

プラント内では、重量のあるスペアパーツの運搬や、固着したバルブの開閉、さらには長時間の溶接といった過酷な肉体労働が少なくありません。こうした「力仕事」を自律走行型の搬送ロボットや多関節アームロボットに代行させることで、現場の労働環境は劇的に改善されます。

特にベテラン技術者の高齢化が進むなか、筋力に頼らない作業体制を整えることは、将来的な人材不足への有効な対策です。作業品質のバラつきを抑え、結果としてプラント全体のメンテナンス効率を底上げします。

化学プラントで利用できるロボットの価格相場

費用

化学プラント向けロボットの本体価格は、500万円から5,000万円程度が相場です。ロボットの移動能力や搭載センサーの性能、「防爆性能」の有無によって決まります。

防爆性能とは、可燃性ガスなどが存在する場所でロボット自体が火源にならないための特殊な設計を指します。この認証を受けた高度な巡回ロボットは、3,000万円から5,000万円ほどになるケースが主流です。

一方、防爆エリア外での運搬や軽作業を行う小型ロボットであれば、500万円前後から検討可能なモデルも存在します。

ただし、注意が必要なのは「本体価格=総予算」ではないという点です。実際に現場で稼働させるためには、周辺設備の構築やシステム統合、保守費用などが別途発生します。

最終的な導入コストは本体代の2〜3倍に膨らむケースもあるでしょう。まずは自社のどのエリアに、どのようなスペックのロボットが必要なのかを明確にすることから始めてみてください。

自社に合う化学プラントロボットを選ぶための3ステップ

自社に合う化学プラントロボットを選ぶための3ステップ

自社に最適なロボットを見つけ出すには、単にスペックを比較するのではなく、導入のプロセスを整理することが大切です。

現場のニーズと技術的な制約を正しくマッチングさせるため、以下の3つのステップに沿って検討を進めましょう。

▼自社に合う化学プラントロボットを選ぶための3ステップ

  • ステップ①|自社の課題を洗い出す
  • ステップ②|稼働環境を確認する
  • ステップ③|優先順位をつける

ステップ①|自社の課題を洗い出す

まずは、現場のどの業務を「ロボットに任せたいのか」という具体的な目的を明確にしましょう。目的が曖昧なまま導入を進めると、現場のニーズと乖離し、結局使われないという結果になりかねません。

「炎天下での1日3回のメーター検針を無くしたい」「年1回の酸素欠乏リスクがあるタンク内点検を無人化したい」といったレベルまで具体化します。特に3K(きつい、汚い、危険)と呼ばれる業務や、単純な繰り返し作業をリストアップすることが、投資対効果を高めるポイントです。

課題が明確になれば、必要な機能が「高精度のカメラ」なのか「力強いアーム」なのかが自ずと見えてきます。まずは、現場の担当者と対話し、肉体的・精神的負担が大きい作業を特定しましょう。

ステップ②|稼働環境を確認する

次に、ロボットが実際に活動するフィールドの物理的な条件と法的な規制を徹底的に確認します。

化学プラントは一般的な工場とは異なり、爆発性雰囲気がある「防爆エリア」が存在するため、この確認を怠ると導入自体が不可能になります。防爆エリアであれば、当然ながら高価な防爆認証済みロボットしか選択肢に残りません。

また、現場の段差の高さや通路の幅、通信環境といったインフラ面も重要な制約条件です。

こうした環境制約をあらかじめ把握しておくことで、選定候補となるロボットを現実的な範囲に絞り込めます。カタログスペック上の性能だけでなく、自社の特殊な通路形状や障害物をクリアできるかを事前にシミュレーションしましょう。

ステップ③|優先順位をつける

最後のステップでは、抽出した課題に優先順位をつけ、スモールステップでの導入計画を策定します。「非防爆エリアの単純巡回」など、技術的なハードルが低く、かつ導入効果を実感しやすい箇所から着手するのがポイントです。

スモールスタートで現場の信頼を得た後、徐々に高度な作業や危険エリアへと活用範囲を広げていくのが理想的な流れと言えます。

また、いきなり購入を決定するのではなく、実機デモやレンタルプランを活用し、実際の現場で走行・作業が可能かを検証する計画も必要です。現場でのトライアルを積み重ねることが、最終的に「本当に役立つ」ロボットの選定につながります。

化学プラントでの活用が期待されるおすすめロボット

化学プラントでの活用が期待されるおすすめロボット

自社の課題や稼働環境が整理できたら、次は具体的なソリューションの選定です。

現在、化学プラントの現場では、特定用途に特化した独創的なロボットが次々と登場しています。ここでは、点検の質を根本から変える可能性を秘めた、3つの注目ロボットを紹介します。

▼化学プラントでの活用が期待されるおすすめロボット

  • 多関節ロボット:フロートアーム(Float Arm)
  • 自動検査ロボット:スクイッド(SQUID)

多関節ロボット:フロートアーム(Float Arm)

多関節ロボット:フロートアーム(Float Arm)

引用:hibot

hiboto社フロートアームは、密集する配管の隙間や高所など、人間が立ち入るのに危険を伴う空間の点検に最適な多関節ロボットです。

このロボットの最大の特徴は、5メートルを超える長いリーチを持ちながら35kgという軽量さを実現している点にあります。地上や既存の設備からアームを伸ばすだけで詳細なデータの取得が可能です。

先端のデバイスを交換することで、肉厚測定や3Dスキャニングなど幅広い用途に対応できるため、工期短縮とコスト削減に貢献します。電源は地上から供給されるため、飛行時間に制限のあるドローンよりも長時間の安定した点検作業を実現できます。

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自動検査ロボット:スクイッド(SQUID)

自動検査ロボット:スクイッド(SQUID)

引用:hibot

hibot社のスクイッドは、ボイラーやヒーティングコイルの水管内部を自走し、内側から損傷を検知することに特化した自動検査ロボットです。

スクイッドは点検口から直接進入し、管内を自走しながら超音波センサーで360度全周の肉厚を連続的に測定します。これにより、管を切断することなく、最大45メートル先までの劣化状況を短時間で、かつ正確に把握できます。

取得したデータは、カラーマップとして視覚的に出力されるため、どの箇所がどれくらい摩耗しているのかを一目で判断できるのが強みです。人為的な計測ミスを排除し、プラントの寿命予測精度を一段と高めることができます。

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まとめ:自社に合うロボットを選定しよう

まとめ

化学プラントにおけるロボットの導入は、省人化の手段に加えて、現場の安全性を守り、持続可能な運用体制を築くための大切な投資です。本記事で解説したように、まずは自社の現場にある「3K業務」や「点検の死角」を明確にすることから始めましょう。

防爆エリアの有無や通信環境といった現場特有の制約を正確に把握すれば、自ずと導入すべきロボットが見えてきます。

最初から全ての課題を解決しようとせず、まずは特定のエリアや業務に絞って成功体験を積むことが、DX推進を成功させる秘訣です。

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