防爆カメラ

「防爆カメラと通常カメラの違いがよくわからない」
「どの製品を選べばよいか判断できない」

このようにお悩みではありませんか?

防爆カメラは、可燃性ガスや粉塵が存在する環境でも安全に使用できる特殊な監視カメラです。通常のカメラとは異なり、爆発を引き起こさない構造と認証が必要です。

本記事では、防爆カメラの基本知識から選定時のポイント、価格相場、そしておすすめモデルまで詳しく解説します。

本記事を読めば、自社の設置環境に最適な防爆カメラを選定でき、安全性と監視機能を両立した運用が可能になります。初めて防爆カメラの購入を検討される方は、ぜひ最後までお読みください。

▼この記事を読んで分かること

  • 防爆カメラとは?
  • 防爆カメラを選定する際のポイント
  • 防爆カメラの価格相場
  • おすすめの防爆カメラ5選

NBKマーケティングでは、完全無線型防爆IoTカメラ(LC-EX10)を提供しています。

ZONE2の防爆エリアに置けるカメラで、2024年9月に国内の防爆認証を取得している製品です。重さは約530gで、簡単に設置できます。

防爆エリアでも安全に稼働するカメラをお探しの方は、ぜひ詳細をご覧ください。

>>完全無線型 防爆IoTカメラ LC-EX10

防爆カメラとは?

防爆カメラとは?

防爆カメラは、可燃性ガスや蒸気、粉塵などが存在する危険場所でも、爆発や火災を引き起こすことなく安全に使用できる監視カメラです。

通常のカメラは電気火花や発熱により引火源となる恐れがありますが、防爆カメラは特殊な構造により、これらのリスクを排除しています。カメラ内部の電気回路を密閉し、低エネルギー設計を採用することで、爆発性雰囲気でも安全に使用できます。

主な使用用途は、化学プラントでの安全確認やAIによる転倒検知、石油精製所での遠隔監視・異常検知などです。

また、防犯対策としても重要な役割を果たしています。特に、24時間体制での監視が求められる危険区域において欠かせない設備です。

防爆カメラを選定する際のポイント

ポイント

防爆カメラを選定する際は、安全性と法令遵守の観点から、3つのポイントを確認する必要があります。それぞれ確認していきましょう。

▼防爆カメラを選定する際のポイント

  • ポイント①|国内防爆規格の認証を取得した製品を選定する
  • ポイント②|設置環境に適合した防爆構造を採用する
  • ポイント③|取り扱う可燃性物質に適合しているか確認する

ポイント①|国内防爆規格の認証を取得した製品を選定する

日本国内で防爆カメラを使用する場合、国内防爆規格の認証を取得した製品を選定することが義務付けられています。

海外製品の中には、国際規格のIECExやヨーロッパのATEX、アメリカのUL規格などの認証を取得しているものも多く存在します。

しかし、これらの海外規格に合格していても、日本の防爆規格に適合していなければ国内での使用は認められません。

日本では「電気機械器具防爆構造規格」と「国際整合防爆指針」の2つの規格があり、いずれかに合格している必要があります。構造規格は従来からの日本独自の基準、整合指針は国際規格との整合性を図った基準です。

メーカーのカタログや仕様書で「検定合格番号」や「型式検定合格証」の記載を確認しましょう。

ポイント②|設置環境に適合した防爆構造を採用する

防爆カメラは、設置場所の危険度レベルに応じて適切な防爆構造を選択する必要があります。

危険場所は爆発性雰囲気の存在頻度により、以下の3段階に分類されるので確認ましょう。

分類特徴
特別危険箇所(0種)常時または長時間爆発性雰囲気が存在
第一類危険箇所(1種)通常運転時に生成の可能性あり
第二類危険箇所(2種)異常時のみ短時間生成される場所

防爆構造には耐圧防爆構造や本質安全防爆構造、内圧防爆構造などがあり、それぞれ対応可能な危険場所が異なります。

例えば、最も危険な0種場所では本質安全防爆構造(ia)など限定的な構造のみ使用可能ですが、2種場所では多様な構造から選択できます。

「d1G4」のように製品に記載された防爆記号を確認し、設置予定場所の分類と照合することが大切です。不適切な防爆構造の選定は重大事故につながるため、現場の危険度評価を正確に行い、対応する防爆構造を選びましょう。

ポイント③|取り扱う可燃性物質に適合しているか確認する

現場で扱う可燃性物質の特性に対応した性能を持つ防爆カメラを選定しましょう。可燃性物質はその爆発しやすさにより爆発等級(1〜3)に分類され、発火温度により発火度(G1〜G5)が定められています。

例えば、防爆記号「d1G4」の場合、1が爆発等級、G4が発火度を示しています。アセトアルデヒドやジエチルエーテル(G4)だけでなく、ガソリン(G3)、エタノール(G2)、アンモニア(G1)にも対応可能です。

また、粉塵環境では可燃性導電性粉塵や非導電性粉塵、浮遊物に分類され、それぞれ必要な防爆性能が異なります。水素やアセチレンなど特に危険な物質を扱う場合は、より高い安全性能が求められるため、対応する爆発等級の製品選定が必要です。

ちなみに、LiLZ社の「完全無線型 防爆IoTカメラ LC-EX10」は2024年9月に国内の防爆認証を取得済みです。

詳細は以下のURLからご確認ください。

>>完全無線型 防爆IoTカメラ LC-EX10

防爆カメラの価格相場

費用

防爆カメラの価格は、構造方式や取得している防爆認証、搭載機能によって大きく異なります。

基本的な防爆カメラはモノタロウなどで約10万円台から購入可能です。標準的なAHDタイプでは20万円前後が目安となっています。

ATEX・IECExなど国際基準に対応した高耐久モデルやサーマル機能搭載タイプではより高額になるケースもあります。

導入時には、設置環境の危険区分や必要な認証レベルを考慮し、長期的な保守性や安全基準への適合も含めて選定しましょう。

おすすめの防爆カメラ5選

おすすめカメラ

化学プラントや石油精製所などの防爆エリアで、使用可能な高性能カメラを5機種厳選しました。それぞれの特徴を詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

▼おすすめの防爆カメラ5選

  • 防爆カメラ①|完全無線型 防爆IoTカメラ LC-EX10
  • 防爆カメラ②|AXIS P1468-XLE 防爆バレットカメラ
  • 防爆カメラ③|ORIENT BRAINS RC-360DL/D
  • 防爆カメラ④|FLIR Cx5
  • 防爆カメラ⑤|竹中電子工業 防爆ネットワークカメラ

防爆カメラ①|完全無線型 防爆IoTカメラ LC-EX10

完全無線型 防爆IoTカメラ LC-EX10

引用:LiLZ株式会社

カメラ名完全無線型 防爆IoTカメラ LC-EX10
会社LiLZ株式会社
製品URLhttps://lilz.jp/products/lc-ex

LC-EX10は業界初となる電源・ネットワーク工事不要の完全無線型防爆IoTカメラです。バッテリー駆動とLTEモバイルネットワーク内蔵により即日設置できます。

本質安全防爆構造を採用し、Zone2/Zone22の危険場所に対応しています。水素やアセチレンを含むすべての危険特性のガス・粉塵環境で使用可能です。

約3年間の連続動作が可能な低消費電力設計で、撮影頻度は10分に1回から1日1回まで柔軟に設定できます。

AI搭載のクラウドサービス「LiLz Gauge」と連携することで、アナログメーターの自動読み取りが可能です。日本国内で約4,500台、約600施設、約300部門での導入実績があります。

より詳しい詳細は以下よりご確認ください。

>>完全無線型 防爆IoTカメラ LC-EX10

防爆カメラ②|AXIS P1468-XLE 防爆バレットカメラ

AXIS P1468-XLE 防爆バレットカメラ

引用:AXIS Communications

カメラ名AXIS P1468-XLE 防爆バレットカメラ
会社AXIS Communications
製品URLhttps://www.axis.com/ja-jp/products/axis-p1468-xle

「AXIS P1468-XLE」はZone2専用の防爆カメラで、ATEX/IECEx/cULusによる国際認証を取得しています。

大型センサーとOptimizedIRにより、追加照明なしで40m先まで暗視監視が可能です。AI分析機能を活用し、煙の早期検知や設備の稼働状況を監視して、生産効率を最適化します。

既存のセンサーシステムとの連携により、高度なデータ駆動型監視ネットワークの構築も可能です。

防爆カメラ③|ORIENT BRAINS RC-360DL/D

ORIENT BRAINS RC-360DL/D

引用:オリエントブレイン株式会社

カメラ名ORIENT BRAINS RC-360DL/D
会社オリエントブレイン株式会社
製品URLhttps://orientbrains.co.jp/products/explosion-proof_camera/ipcamera/rc-360/

ORIENT BRAINS RC-360DL/Dは、水平360度の連続旋回により死角のない監視を可能にした、高機能ドーム型防爆カメラです。LANケーブル1本でデータ通信と電源供給を同時に行え、配線工事を簡素化できます。

同軸LANコンバータ内蔵モデルは100m以上の長距離伝送に対応し、既存の同軸ケーブルインフラをそのまま活用可能です。

耐圧防爆構造により、水素・アセチレンなどの危険性の高いガス環境でも使用でき、Zone1およびZone2の両方に対応しています。

旋回機能により1台で広範囲をカバーできるため、複数の固定カメラを設置する場合と比べて、導入コストと保守管理の負担を削減できます。

防爆カメラ④|FLIR Cx5

FLIR Cx5

引用:フリアーシステムズ

カメラ名FLIR Cx5
会社フリアーシステムズ
製品URLhttps://www.flir.jp/products/cx5/?vertical=condition%20monitoring&segment=solutions

FLIR Cx5は、防爆認証を取得したハンディ型サーモグラフィカメラです。Zone2環境での温度を監視します。

特徴的なのは、測定したい箇所を画面タップするだけで温度範囲を自動で最適化できる「ワンタッチレベルスパン機能」が搭載されている点です。

また、配管の腐食やポンプの軸受異常、電気設備の接続不良など、目視では発見困難な問題を熱画像で見える化できます。その場で診断と修繕が可能なため、設備故障を未然に防げます。

防爆カメラ⑤|竹中電子工業 防爆ネットワークカメラ

竹中電子工業 防爆ネットワークカメラ

引用:竹中電子工業株式会社

カメラ名防爆ネットワークカメラ
会社竹中電子工業株式会社
製品URLhttps://www.takex-elec.co.jp/ja/product/category/125/series/674

竹中電子工業の防爆ネットワークカメラは、水素対応の最高レベル防爆性能を持つ、国産の防爆カメラです。

2メガピクセルCMOSセンサーにより、フルハイビジョン1920×1080の高精細映像を撮影できます。水素ステーションを含む厳格な防爆環境に対応しています。

PoE給電によりLANケーブル1本で設置でき、電源工事が不要なため導入コストの削減が可能です。デイナイト機能により昼夜を問わず鮮明な映像を提供し、24時間体制の監視に対応します。

化学プラントから水素関連施設まで、幅広い産業分野で使用できる防爆カメラです。

まとめ:防爆カメラは現場環境に適した認証製品を選ぼう

まとめ

防爆カメラは、可燃性ガスや粉塵が存在する危険場所で爆発を引き起こすことなく使用できるカメラです。選定時は、防爆認証・設置環境・可燃性物質の3要素をチェックしてください。

本記事を参考に、自社の環境に最適な防爆カメラを選定しましょう。

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