「配管の点検に、足場の設置や移動の時間がかかる」
「狭い場所や高い場所の点検で、作業者の負担が大きい」
「定修期間中に、必要な点検を効率よく進めたい」

工場・プラントの設備保全で、このような課題を感じていませんか。

配管点検の効率化では、測定作業のスピードだけに注目するのではなく、点検対象へのアクセス、作業準備、測定、撤収までを含めて見直すことが重要です。

特に、人が近づきにくい場所では、測定そのものよりも、足場の設置や作業位置の確保に手間がかかる場合があります。こうした点検では、人の作業を改善するだけでなく、ロボットを活用する方法も選択肢になります。

本記事では、配管点検を効率化するための考え方と、多関節ロボット「Float Arm(フロートアーム)」の活用方法、導入前の注意点を解説します。

▼この記事を読んでわかること

  • Float Armとは?配管点検を支援する仕組み
  • Float Armの活用方法4選
  • ロボット点検の導入メリット
  • 導入前に確認したい注意点
  • Float Armの主な仕様とサービス

配管点検を効率化するには、何を見直すべき?

点検対象へ「近づくための作業」を整理する

配管点検には、さまざまな工程があります。

  • 点検場所や測定箇所の確認
  • 足場などの仮設・作業場所の確保
  • 点検対象までの移動
  • 目視確認や肉厚測定
  • 点検結果の記録
  • 撤収・片付け

効率化を検討する際は、まずどの工程に時間や負担がかかっているかを整理しましょう。

例えば、点検対象が高所や設備の奥にある場合、記録方法をデジタル化するだけでは、アクセスに伴う負担は残ります。課題に合った方法を選ぶことが大切です。

点検目的に合った方法を選ぶ

外観を確認したいのか、配管の肉厚を測りたいのかによって、必要な機器や作業は異なります。

点検の課題効率化を検討する方向性
記録や転記に手間がかかる点検記録の電子化、入力方法の統一
移動や準備に時間がかかる点検順序や作業計画の見直し
高所・狭小箇所へ近づきにくいカメラやロボットによる点検の検討
複数の測定が必要になる測定内容と機器構成の事前整理

すべての点検を一つの方法で置き換える必要はありません。人による点検とロボットによる点検を使い分けることで、現場に合った効率化を検討できます。

そこで、人が近づきにくい場所の点検方法として注目したいのが、Float Armです。

Float Armとは?配管点検を支援する仕組み

多関節の長いアームで点検対象へ接近するロボット

Float Armは、長い多関節アームの先端にカメラやセンサーを取り付け、点検対象へ接近させるロボットです。

人が入りにくい狭小空間や、配管・構造物が入り組んだ場所の点検を支援します。

配管点検の効率化においては、「人が測定位置まで移動する」という従来の方法に対し、必要な点検機器をロボットで対象へ届けるという選択肢になります。

ただし、実際に到達できる範囲は、設置位置や障害物、アームの姿勢、先端機器の構成によって異なります。

点検内容に合わせてカメラやセンサーを搭載できる

Float Armは、目視点検だけでなく、先端の機器を変更することで、複数の点検・測定方法に対応できます。

NBKマーケティングの製品ページでは、高解像度の検査カメラ、超音波検査センサー、放射線透過検査センサー、サーモカメラ、3Dレーザースキャナーなどを紹介しています。

確認したい内容に合わせて機器構成を検討できることが特長です。装着可否や測定条件は、点検対象ごとに確認します。

>>Float Armの詳細・紹介動画はこちら

Float Armの活用方法4選

活用方法①|狭小空間や入り組んだ場所の目視点検

設備や構造物の隙間など、人が入りにくい場所では、点検対象を見るためのアクセスが課題になります。

Float Armでは、先端の検査カメラを対象へ近づけ、人が直接立ち入らずに目視点検を行う方法を検討できます。

適用を判断する際は、対象まで到達できるかに加え、必要な画角や照明を確保できるかも確認します。事前に点検箇所と確認内容を整理することが重要です。

活用方法②|配管の肉厚測定

配管の肉厚測定では、センサーを測定箇所に適切に当てる必要があります。測定位置が高所や奥まった場所にあると、作業位置の確保に手間がかかります。

Float Armは、超音波検査センサーを用いた配管の肉厚測定に活用できます。

導入前には、配管の材質・形状・表面状態・必要な精度を確認します。保温材や被覆がある場合の対応も含め、対象へ接近できることと、必要な測定を実施できることを分けて判断しましょう。

活用方法③|サーモカメラによる温度測定

設備の状態確認では、外観に加えて温度の情報が役立つ場合があります。

Float Armの先端にサーモカメラを取り付けることで、点検対象に接近し、熱画像によって温度の状態を確認する方法を検討できます。

測定結果は、対象の材質や表面状態、周囲からの反射などの影響を受ける場合があります。測定目的と評価方法を決めたうえで活用しましょう。

活用方法④|3次元測定による形状・位置関係の把握

配管や構造物の形状、空間内の位置関係を把握したい場合には、3Dレーザースキャナーなどによる測定が選択肢になります。

Float Armでは、先端に測定機器を搭載し、対象の3次元情報を取得する方法を検討できます。

必要な精度、測定範囲、遮蔽物の有無、データの用途を整理して、適した構成を選定することが大切です。

ロボット点検の導入メリット

メリット①|危険箇所へ近づく作業を減らせる

ロボット点検では、点検対象に接近する作業の一部を、人からロボットへ置き換えられます。

人が直接アクセスしにくい場所へカメラやセンサーを届けることで、立ち入りや無理な姿勢での点検を減らせる可能性があります。

一方、搬入・設置・操作・撤収時の安全対策は必要です。点検全体を通じてリスクを確認しましょう。

メリット②|足場などの準備作業を見直せる

人が点検対象へ近づくための仮設や準備は、時間と費用に影響します。

Float Armを適用できる箇所では、こうした準備作業を減らせる可能性があります。

ただし、すべての現場で足場が不要になるわけではありません。ロボットの設置場所や到達範囲を確認し、準備から撤収までを含めて従来の方法と比較することが重要です。

メリット③|定修期間中の点検計画を見直せる

定修では、限られた期間に点検と補修を進める必要があります。

アクセスが難しい箇所をFloat Armで点検し、その他を人が対応するなど、点検方法を使い分けて作業計画を見直すことができます。

すべてをロボット化するのではなく、負担が大きい箇所から適用を検討することが、現場に合った効率化につながります。

導入前に確認したい注意点

注意点①|アーム長だけで到達可否を判断しない

Float Armの最大アーム長は5m、伸長ユニット装着時は7.5mです。

ただし、この長さが、そのままどの方向にも届く距離を意味するわけではありません。点検対象の位置、障害物、進入経路、設置場所などの確認が必要です。

事前相談では、図面や現場写真に加え、開口部の寸法や対象の高さなどを整理しておくと、検討を進めやすくなります。

注意点②|必要な測定結果を明確にする

画像を取得したいのか、肉厚の数値を測りたいのか、3次元データを残したいのかによって、機器構成が変わります。

以下を事前に整理しましょう。

  • 点検対象と箇所数
  • 確認したい異常や状態
  • 必要な測定精度
  • 点検結果の記録・提出形式
  • 表面状態や保温材・被覆の有無

放射線透過検査を検討する場合は、検査に伴う安全管理や実施条件も別途確認します。

注意点③|使用環境への適合性を確認する

過酷・危険箇所向けの点検サービスではありますが、Float Armは防爆対応ではありません。ただし、定修では設備が止まります。この場合、通常 防爆エリアと定義される場所でも非防爆となる場所があります。そういった場所なら石油や化学企業でもFloat Armを使えます。必要な防爆要件と機器の適合性を事前に確認ください。

注意点④|搬入・設置・撤収を含めて比較する

効率化の効果は、点検中の作業時間だけでなく、事前調査、搬入、設置、撤収、結果の整理まで含めて判断します。

Float Armは、地上側の業務用バッテリーから電源を供給しますので、事前の準備が軽易ですみます。必要な稼働時間や構成については、個別に確認してください。

配管点検の効率化を支援するFloat Armの主な仕様とサービス

NBKマーケティングでは、Float Armを使った、過酷・危険箇所や配管などの定期点検を効率化するロボットサービスをご案内しています。

人が入りにくい場所の目視点検や、配管の肉厚測定・温度測定・3次元測定について、適用をご相談いただけます。

Float Armの主な特長

  • 9つの関節を持つ多関節アーム
    関節には、精密歯車システム「ハーモニック・ドライブ」を採用しています。
  • 点検目的に応じた機器の搭載
    カメラや各種センサーを用いて、点検対象に合った構成を検討できます。
  • 3D LiDARを利用して点検部分の環境を理解~Float Armの点検動作を半自動化
    製品ページでは、事前に3D LiDARを利用して点検箇所を理解してFloat Armの点検動作を半自動化する内容も紹介しています。適用範囲や必要な設定は個別に確認します。

主な仕様

項目製品ページ掲載内容
最大アーム長5m
伸長ユニット装着時のアーム長7.5m
質量40kg(1~6リンクの合計。ベース・伸長ユニットを除く)
積載量2.5kg
関節数9
使用可能なセンサーHDカメラ、赤外線カメラ、超音波探傷プローブ、LiDAR、TOFカメラなど

※仕様は製品ページの仕様表に基づきます。最新の仕様や搭載機器、適用条件はお問い合わせください。

自社の点検に使えるか、まずはご相談ください

Float Armの導入を検討する際は、点検場所、対象設備、測定内容、箇所数、実施時期などを整理してご相談ください。

「高所の配管点検に使えるか」「狭い場所の肉厚測定を代替できるか」「足場を含む点検費用を見直したい」など、現在の点検で困っていることからご相談いただけます。

製品ページでは、紹介動画の閲覧と資料ダウンロードが可能です。

>>Float Armの詳細・紹介動画・資料ダウンロードはこちら

まとめ:配管点検の効率化は、アクセス方法の見直しから

配管点検を効率化するには、測定や記録だけでなく、点検対象に近づくための準備と移動を見直すことが重要です。

特に、高所や狭小空間など、人がアクセスしにくい場所では、ロボットを活用することで、従来の点検方法を改善できる可能性があります。

Float Armは、多関節アームにカメラやセンサーを搭載し、こうした場所の目視点検や肉厚測定などを支援します。

「点検対象に近づくまでが大変」「定修の準備作業を減らしたい」とお考えの方は、Float Armの活用を検討してみませんか。

NBKマーケティングでは、Float Armによる点検サービスのご相談・お見積もりを受け付けています。自社設備への適用について、お気軽にお問い合わせください。

>>Float Armの適用相談・お見積もりはこちら

当社サービスに関するご質問、お見積のお申し込みなど
お気軽にお問い合わせください