
公開日:2026年11月 | NBKマーケティング株式会社
敷地の端にあるバルブ、山あいのポンプ場や配水施設、屋外のタンクヤード、高所の配管——。工場・プラントやインフラ設備には、「点検は毎日必要なのに、近くにコンセントもネット回線もない」という場所が少なくありません。 こうした場所を遠隔監視しようとすると、これまでは電源の引き込みや配線、通信回線の工事が必要になり、「費用と時間がかかるから、結局人が見に行くしかない」となりがちでした。本記事では、電源がない場所で日常点検を行う方法を整理し、電池とLTE通信で動く完全無線カメラと、計器読取AI「LiLz Gauge」、異常検知AI「LiLz Guard」を使って、工事なしで現場を遠隔監視する方法を紹介します。
近くに電源のない屋外の配管に、無線カメラを金具で取り付けて計器を見張る——電源がない場所での遠隔監視のイメージです(画像はAIで作成したイメージで、実際の製品の外観・設置方法とは異なる場合があります)
【注目】電源がない場所の点検を「工事ナシ」で自動化するなら
・LiLz Gauge(計器読取AI):電源不要・配線・設置工事・ネット環境不要。カメラを市販の金具で計器の前に置くだけで、メーターの読み取りと記録を自動化します。導入実績はトータル13,000台以上です。
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この記事でわかること
- 電源がない場所の日常点検が難しい理由
- 電源がない場所を点検する3つの方法の比較
- 工事なしで遠隔監視するしくみ(LiLz Gauge・LiLz Guard)
- LiLz Gaugeと連携する4つの完全無線カメラ(LC-10・LC-20・LC-EX10・LC-T10)
- 始める5ステップと、設置時のポイント
電源がない場所の日常点検が難しい理由
理由1:行くだけで時間がかかる
電源がない場所は、多くの場合「人がいつもいる場所から離れた場所」です。敷地の端の設備、離れた場所にあるポンプ場やバルブ、屋外の貯槽などは、往復の移動だけで点検時間の多くを占めることもあります。点検箇所が複数の場所に分かれていれば、その負担はさらに大きくなります。
理由2:天候・時間帯・高所の負担が大きい
屋外の設備は、雨や雪、猛暑の日でも点検が必要です。高所の計器ははしごや足場が必要になり、夜間や早朝の点検は暗さにも注意しなければなりません。「数字を1つ読むだけ」のために、人が大きな負担とリスクを引き受けているケースもあります。
理由3:遠隔監視には「電源」と「通信」の工事が必要だった
一般的な監視カメラやセンサーを使って遠隔監視しようとすると、電源の引き込み、配線、通信回線の準備が必要になります。電源がない場所ほど工事の距離が長くなり、費用と期間がかさみます。特に防爆エリアでは、電気機器や配線に防爆の配慮が必要となるため、工事のハードルがさらに上がります。
つまり、電源がない場所の点検を楽にするカギは、「電源も通信も、現場で自己完結する機器を使うこと」です。
電源がない場所を点検する3つの方法

| 方法 | 内容 | 課題・特長 |
|---|---|---|
| 方法A:人が巡回する | 人が現場へ行き、計器を目で見て記録する | 移動時間・天候・高所の負担、転記の手間やミス |
| 方法B:工事して監視機器を付ける | 電源・配線・通信回線を工事し、カメラやセンサーを設置する | 工事の費用と期間がかかる。電源から遠い場所ほど負担が大きい |
| 方法C:完全無線カメラ+AI | 電池駆動・LTE通信のカメラを金具で設置し、AIが読み取り・異常検知 | 電源・配線・設置工事・ネット環境が不要。その日に始められる |
方法Aは確実ですが、人手と時間がかかり続けます。方法Bは、遠隔監視はできても、工事という大きな初期負担がかかります。方法Cは、現場に電源や回線がなくても、カメラを置いたその日から遠隔監視を始められる方法です。 ここからは、この方法Cを実現するLiLz Gauge・LiLz Guardを紹介します。
工事なしで遠隔監視するしくみ(LiLz Gauge・LiLz Guard)

LiLz Gauge:計器の値をAIが自動で読み取る
LiLz Gauge(リルズゲージ)は、電源不要のIoTカメラで計器を撮影し、クラウドのAIが値を自動で読み取る点検自動化システムです。 遠い所・高所・暗所などの日常目視点検を自動で行い、点検と記録の負担を軽くします。導入実績はトータル13,000台以上で、製品ページでは三菱ケミカル、AGC、ENEOS、ヤクルト、豊田合成などの企業名が(社名公開の承諾を得たうえで)紹介されています。
| 電源がない場所で効くポイント | 内容 |
|---|---|
| 電源・工事・ネット環境が不要 | 初期投資はLTE搭載のIoTカメラのみ。市販の金具で計器の前にカメラを置くだけ(DIY) |
| 電池が長持ち | 1日3回の撮影で約3年間連続動作(再充電可能) |
| 設定がかんたん | 専用アプリでカメラの撮影を設定し、PC等で計器読取AIを設定。分かりやすいマニュアルと、導入前の無料サポート面談あり |
| いろいろな計器に対応 | 棒型・ランプ型を含む様々なアナログ計器の読み取りを標準化 |
| みんなで見られる | データはクラウドに保存され、いつでも閲覧可能。複数人で同じ画面を見て情報共有できる |
| 他システムと連携 | API(無料公開)で外部システムと連携。PI System、電子帳票ツール「i-Reporter」、「MENTENA」と連携 |
※ 連続動作時間は、撮影頻度や設置環境、撮影解像度などによって変わります。
LiLz Guard:「いつもと違う」をAIが見張る
LiLz Guard(リルズガード)は、現場の画像から異常を自動で検知するAIです。 正常な画像を登録するだけで、AIが「いつもと違う」度合いを数値化し、異常を検知します。プログラミングは不要(ノーコード)で、少ない画像データからAIモデルを作れます。
- 数値にしにくい状態も見張れる:タンクや配管の液体漏れ、排水溝の詰まり、出入口への異物侵入など。
- 異常のときだけ知らせる:設定したしきい値を超えると、すぐにメールで通知されます。
- スマホ・タブレットで遠隔確認:遠隔地からでも現場の状態をかんたんに確認できます。
- 既設カメラの画像も使える:LiLzのカメラだけでなく、既設の他のカメラで取得した画像もLiLz Guardで利用できます。
電源がない場所で「行く回数」が減る理由
LiLz GaugeとLiLz Guardを組み合わせると、「計器の値はLiLz Gaugeが毎日読み取って記録」「漏れや詰まりなどの変化はLiLz Guardが見張って通知」という分担ができます。人が現場に行くのは、異常が出たときや、カメラの電池を充電するときが中心になり、遠い場所への定例の巡回を減らすことができます。
LiLz Gaugeと連携する4つの完全無線カメラ
電源がない場所での遠隔監視は、どのカメラを置くかで用途が広がります。LiLz Gaugeと連携する完全無線カメラは、次の4機種です。いずれも電源・配線工事なしで現場に設置できます。

① LC-10(LCAM-L11):基本モデル
LC-10は、LiLzの基本型と言える完全無線型IoTカメラで、LiLz Gauge・LiLz Guardの両方に使えます。 LTE通信(閉域網)とBLE通信の両方に対応し、カメラ単体で画像をクラウドに送ります。製品ページでも「計器が置かれている遠隔地や高所・暗所、近くに電源がない場所でも設置可能」と紹介されています。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 通信方式 | Bluetooth 5.0/LTE Cat.1 |
| 連続動作時間 | 1日3回撮影で3年程度(解像度による) |
| 電源 | リチウムイオン電池(マグネット充電方式) |
| 防水・防塵 | IP65 |
| 使用温度範囲 | -10℃〜50℃ |
| 重さ | 約360g |
| 連携AI | LiLz Gauge/LiLz Guard |
② LC-20:小型&拡張モデル
LC-20は、前モデルから本体の表面積を約50%に小さくした、小型&拡張モデルの完全無線型IoTカメラです。 製品ページではLiLz Gauge・LiLz Guardと連携するカメラとして紹介されています。電源がない場所で特にうれしいのが、次の2つの機能です。
- 太陽光パネル経由の給電に対応:太陽光パネルを接続することで、充電の手間を減らせます(充電レスには条件があります。詳しくはお問い合わせください)。
- 外部機器と連携した撮影:電気信号をカメラ本体に直接入力し、市販の様々なセンサをトリガにして撮影できます。必要なタイミングで必要な枚数だけ撮影するため、バッテリー消費を節約しながら、トラブルの状態を画像ですぐに確認できます。
専用の取付金具と、遠近・広角レンズのオプションも用意されています。
③ LC-EX10:防爆エリア(ZONE2)対応モデル
LC-EX10は、ZONE2の防爆エリアに設置できる完全無線型の防爆IoTカメラです。 電源不要・完全無線型の防爆IoTカメラは業界初と紹介されています。防爆エリアで電源や通信を確保しようとすると防爆仕様の工事が必要になりますが、LC-EX10なら電池で約3年動き、金具などで手作業(DIY)で設置するだけで始められます。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 対応ゾーン | ZONE2 |
| 防爆記号(JPEx) | Ex ic IIC T6 Gc/Ex ic IIIC T85℃ Dc(IECEx認証も取得済み) |
| 通信方式 | LTE Cat.1 |
| 電源 | 電池式(約3年持続) |
| 重さ | 約530g |
| 防水・防塵 | IP65 |
| 使用温度範囲 | -20℃〜60℃ |
| 連携AI | LiLz Gauge/LiLz Guard |
※ LC-EX10の充電は、必ず安全場所で行う必要があります(製品ページの使用条件より)。
④ LC-T10:温度を見張るサーモカメラ
LC-T10は、電源不要・設置工事ナシの完全無線型サーモカメラで、LiLz Gaugeと連携します。 設備の近くに金具で置くだけで、温度を定点でモニタリングし、異常発熱を検知できます。定点監視を行う完全無線型サーモカメラは業界初と紹介されています。赤外線センサーのため暗い環境でも温度変化を検知でき、発火予防、予知保全、漏れ検知、品質管理などに使われています。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 測定温度範囲 | High Gain Mode:-10℃〜140℃/Low Gain Mode:-10℃〜400℃ |
| 誤差範囲 | 100℃未満:±5℃/100℃以上:±5〜10%(Gain modeにより異なる) |
| 通信方式 | LTE Cat.1 |
| 連続動作時間 | 1日3回撮影で3.5年程度 |
| 防水・防塵 | IP65 |
| 使用温度範囲 | -10℃〜75℃ |
| 重さ | 約378g |
| 連携AI | LiLz Gauge |
どのカメラを選べばよい?
| こんな場所・目的なら | おすすめのカメラ | 連携AI |
|---|---|---|
| 電源のない一般エリアの計器を読み取りたい | LC-10 または LC-20 | LiLz Gauge/LiLz Guard |
| 充電の手間を減らしたい・センサーと連動して撮影したい | LC-20(太陽光パネル給電・外部機器連携) | LiLz Gauge/LiLz Guard |
| 防爆エリア(ZONE2)を遠隔監視したい | LC-EX10 | LiLz Gauge/LiLz Guard |
| 設備の温度・異常発熱を見張りたい | LC-T10 | LiLz Gauge |
電源がない場所で遠隔監視を始める5ステップ

- 対象を決める:毎日見に行っている計器のうち、遠い・高い・行きにくい場所のものから始めると効果がわかりやすくなります。
- カメラを選ぶ:一般エリアならLC-10・LC-20、ZONE2の防爆エリアならLC-EX10、温度監視ならLC-T10を選びます。
- 電波を確認する:LiLzのカメラはLTE通信で画像を送るため、設置場所でLTEの電波が届くかを事前に確認します。
- 金具で設置する:市販の金具(LC-20は専用の取付金具も用意)で、計器の前にカメラを取り付けます。工事は不要です。
- アプリとAIを設定する:専用アプリでカメラの撮影を設定し、PC等で計器読取AIを設定します。
設置時のポイント
- 撮影回数と電池寿命のバランスを決める:LC-10やLC-EX10は1日3回撮影で約3年が目安です。撮影頻度・設置環境・解像度によって連続動作時間は変わるため、「どのくらいの間隔で値を知りたいか」から撮影回数を決めましょう。
- 光の反射に注意する:フラッシュや太陽光が計器に反射して白飛びする場合は、計器の表面に反射を抑えるフィルム(製品ページでは三菱ケミカルの「モスマイト」を推奨)を貼る方法があります。
- 屋外でも使える仕様か確認する:4機種とも防水・防塵はIP65です。使用温度範囲は機種ごとに異なるため、設置場所の気温に合わせて選びます。
- 防爆エリアではゾーンを確認する:LC-EX10はZONE2対応です。設置場所のゾーン区分と社内ルールを確認してから導入しましょう。
- データの使い道を決めておく:読み取った値はクラウドで共有でき、APIで外部システムとも連携できます。日報や点検記録への反映方法を決めておくと、転記作業まで減らせます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 本当に電源も配線もない場所に設置できますか?
A. はい。LiLz Gaugeで使うカメラは、電池とLTE通信で動く完全無線型のため、電源・配線・設置工事・ネット環境が不要です。市販の金具で計器の前にカメラを置くだけで始められます。ただし、LTEの電波が届くことが前提となるため、事前に電波状況をご確認ください。
Q2. 電池はどのくらい持ちますか?
A. 製品ページでは、LiLz Gaugeのカメラは1日3回の撮影で約3年間連続動作(再充電可能)、サーモカメラLC-T10は1日3回撮影で3.5年程度とされています。撮影頻度や設置環境、撮影解像度などによって変わります。LC-20は太陽光パネル経由の給電にも対応しています(条件あり)。
Q3. LiLz GaugeとLiLz Guardはどう使い分けますか?
A. LiLz Gaugeはメーター(アナログ計器)の値を読み取って数値にするAI、LiLz Guardは画像から「いつもと違う」状態を検知するAIです。計器の値はLiLz Gaugeで記録し、漏れ・詰まり・異物などの変化はLiLz Guardで見張る、といった組み合わせができます。
Q4. 防爆エリアの電源がない場所でも遠隔監視できますか?
A. ZONE2の防爆エリアであれば、完全無線型の防爆IoTカメラLC-EX10を使って、LiLz Gauge・LiLz Guardによる遠隔監視ができます。充電は必ず安全場所で行ってください。
Q5. 温度も遠隔で監視できますか?
A. はい。完全無線型サーモカメラLC-T10を使えば、-10℃〜400℃(Low Gain Mode)の範囲で温度を定点監視し、異常発熱の検知に役立てられます。
まとめ
電源がない場所で日常点検を行う(現場を遠隔監視する)ポイントは、次のとおりです。
- 電源がない場所の点検は、移動・天候・高所の負担と、遠隔監視のための電源・通信工事の負担が課題
- 電池駆動・LTE通信の完全無線カメラなら、電源・配線・設置工事・ネット環境なしで遠隔監視を始められる
- 計器の読み取りはLiLz Gauge、「いつもと違う」の検知はLiLz Guardに任せる
- カメラは、基本モデルLC-10、小型・太陽光給電対応のLC-20、ZONE2対応のLC-EX10、サーモカメラLC-T10から現場に合わせて選ぶ
「電源がないから、人が見に行くしかない」という前提は、完全無線カメラとAIで変えられます。「この場所でも設置できるか知りたい」「まずは1台試してみたい」という方は、お気軽にご相談ください。
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参考情報
- LiLz Gauge 製品ページ(NBKマーケティング)
- LiLz Guard 製品ページ(NBKマーケティング)
- LC-10(LCAM-L11)製品ページ(NBKマーケティング)
- LC-20 製品ページ(NBKマーケティング)
- LC-EX10 製品ページ(NBKマーケティング)
- LC-T10 製品ページ(NBKマーケティング)
- 日本電熱「防爆の危険場所について」
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