
iPad miniを防爆エリアで使うには?国内防爆検定でZONE1認証を取得した防爆ケースで実現する方法
公開日:2026年10月 | NBKマーケティング株式会社
iPad miniを防爆エリアで使うには、日本の国内防爆検定(型式検定)に合格した防爆構造の機器として使う必要があります。その方法として有力なのが、国内検定でZONE1の防爆認証を正式に取得したiPad mini用防爆ケース「HTA3021」に格納して使う方法です。本記事では、法規制の基本、海外認証だけでは足りない理由、HTA3021の認証内容と仕様、導入時の確認ポイントを解説します。
この記事でわかること
- 防爆エリアでiPad miniをそのまま使えない理由(労働安全衛生規則・型式検定)
- 「ZONE1」とはどのような場所か
- ATEX・IECExだけでは日本国内で使えない理由
- 国内検定でZONE1認証を取得したiPad mini用防爆ケースHTA3021の認証内容・仕様・価格
- 導入前に確認すべきポイント
防爆エリアでiPad miniをそのまま使えない理由
防爆エリアとは、可燃性ガスや蒸気、可燃性粉じんが爆発する濃度に達するおそれがある場所のことです。 化学プラント、石油精製所、ガス関連施設、塗装工程などが代表例です。
こうした場所では、電気機器の火花や高温部分が着火源になるおそれがあります。そのため、労働安全衛生規則第280条(ガス・蒸気)と第281条(粉じん)により、防爆構造ではない電気機械器具の使用は禁止されています。
さらに労働安全衛生法第44条の2により、防爆構造電気機械器具は、厚生労働大臣の登録を受けた機関による型式検定に合格したものでなければなりません。一般のiPad miniは防爆構造ではなく、型式検定も受けていないため、そのまま防爆エリアに持ち込んで使うことはできません。
ZONE1とはどのような場所か
ZONE1とは、通常の運転中に爆発性雰囲気が生成するおそれがある場所のことです。 日本では「第一類危険箇所」とも呼ばれます。
危険場所は、爆発性雰囲気が存在する頻度や時間によって次のように区分されます。
| 区分(ガス) | 区分(粉じん) | 内容 |
|---|---|---|
| ZONE0(特別危険箇所) | ZONE20 | 爆発性雰囲気が連続して、または長時間存在する場所 |
| ZONE1(第一類危険箇所) | ZONE21 | 通常の運転中に爆発性雰囲気が生成するおそれがある場所 |
| ZONE2(第二類危険箇所) | ZONE22 | 異常な状態でのみ、短時間だけ爆発性雰囲気が生成するおそれがある場所 |
ZONE1で使える機器はZONE2でも使えます。一方、ZONE2向けの機器をZONE1で使うことはできません。点検ルートにZONE1が含まれる場合、ZONE1対応であることが機器選びの重要な条件になります。
ATEX・IECExだけでは日本国内で使えない理由
ATEXとは欧州連合(EU)の防爆指令、IECExとは国際電気標準会議(IEC)の国際防爆認証制度のことです。 どちらも信頼性の高い制度ですが、日本の法令に基づく型式検定とは別の制度です。
そのため、ATEXやIECExの認証を取得しているだけでは、日本国内の防爆エリアで使うことはできません。 海外製の防爆タブレットや防爆ケースを検討する際は、次の2点を必ず確認してください。
- 日本の型式検定に合格しているか(型式検定合格番号があるか)
- 合格している区分(ガス/粉じん、対応Zone、ガスグループ、温度等級)が、使う場所の条件に合っているか
国内検定でZONE1認証を取得したiPad mini用防爆ケース「HTA3021」
HTA3021とは、iPad mini(A17 Pro)を格納して防爆エリアで使えるようにする、The Joy Factory社製の耐圧防爆構造ケースです。 NBKマーケティングが国内総代理店として取り扱っています。
最大の特長は、2026年3月3日付で日本の国内防爆検定に正式に合格し、ZONE1の防爆認証を取得していることです。iPad mini用防爆ケースとしてZONE1の国内防爆認証を取得している製品は、国内で唯一です(NBKマーケティング調べ)。
国内防爆検定の認証内容
| 区分 | 型式検定合格番号 | 防爆記号 | 対応エリア |
|---|---|---|---|
| ガス防爆 | 第NC10145X号 | Ex db IIB+H2 T6 Gb | ZONE1・ZONE2 |
| 粉じん防爆 | 第NC10146X号 | Ex tb IIIC T85°C Db | ZONE21・ZONE22 |
- 認証発行日:2026年3月3日(有効期限:2029年3月2日)
- 国際認証:IECEx/ATEX Zone 1・Zone 21にも対応
防爆記号の主な意味は次のとおりです。
- Ex db:耐圧防爆構造。内部で爆発が起きても容器が耐え、外部のガスに火が移らない構造です。
- IIB+H2:ガスグループIIBに加えて、水素(H2)にも対応します。
- T6:機器の最高表面温度が85°C以下であることを示す温度等級です。
- Gb/Db:ZONE1(ガス)/ZONE21(粉じん)で使える機器保護レベルです。
ガスと粉じんの両方に対応しているため、1台で両方の危険場所をカバーできます。
HTA3021でiPad miniを使うメリット
HTA3021のメリットとは、普段のiPad miniの使い勝手を、防爆エリアにそのまま持ち込めることです。
メリット1:iOSアプリ・業務システムがそのまま使える
iPad mini本体をケースに格納する設計のため、普段使っているiOSアプリ、Safari、MDM(モバイルデバイス管理)、Apple Pencilがそのまま動作します。現場用に別のOSやアプリを用意し直す必要がありません。
メリット2:高い処理性能とカメラ性能
iPad mini(A17 Pro)は、35 TOPSのNeural Engine(AI処理性能)、背面12MPカメラ、4K 60fpsの動画撮影に対応します。点検記録の撮影、図面やマニュアルの閲覧、AIを使った画像解析など、現場DXに役立ちます。
従来の本質安全防爆タブレットは、旧世代のチップや限定的なAndroid環境で性能に制約がある場合がありました。また産業用PC(IPC)は重く、持ち運んで使うには不向きな場合があります。HTA3021は、こうした課題を補う選択肢です。
メリット3:導入コストを抑えられる
| 構成 | 価格(目安) |
|---|---|
| 一般的な防爆端末 | 約100万円 |
| HTA3021(iPad mini付き) | 70万円〜 |
| HTA3021(iPad miniはお客様準備) | 55万円〜 |
iPad miniをお客様側で用意する場合、一般的な防爆端末と比べて最大約45%のコスト削減が見込めます。ボリュームディスカウントもあります。
メリット4:堅牢性と2年保証
IP68の防水・防塵性能と、米軍規格MIL-STD-810H準拠の耐衝撃性能を備えています。筐体は航空宇宙グレードのアルミニウム合金で、保証期間は標準2年です。
HTA3021の主な仕様
HTA3021の仕様とは、iPad mini(A17 Pro)専用に設計された防爆ケースとしての対応端末・認証・サイズなどの条件のことです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 品番 | HTA3021(aXtion Extremeシリーズ) |
| 対応端末 | iPad mini(A17 Pro)/A2993・A2995 |
| 防爆認証(国内) | 第NC10145X号(ガス)/第NC10146X号(粉じん) |
| 防爆認証(国際) | IECEx/ATEX Zone 1・Zone 21 |
| 防水・防塵 | IP68 |
| 耐衝撃 | MIL-STD-810H 準拠 |
| 筐体 | 航空宇宙グレード アルミニウム合金 |
| 使用環境温度 | -20°C 〜 +40°C(資料によっては+50°Cと記載。詳細はお問い合わせください) |
| 寸法 | 249 × 192 × 27 mm |
| 重量 | 総重量 約1,400g(ケース 約1,103g+端末 約297g) |
| 主な機能 | ラッチ付きステンレス製I/Oポート、VESA 75マウント、1/4インチ汎用マウント、帯電防止ハンドストラップ、ショルダーストラップ対応 |
| 保証 | 標準2年 |
オプションとして、静電防止手袋、キャリーバッグ、ショルダーストラップ(2点式/4点式)、充電キャビネットも用意しています(別途お問い合わせください)。
導入前に確認すべきポイント
導入前の確認ポイントとは、防爆ケースを安全かつ適法に使うために、事前に確かめておくべき条件のことです。
確認1:使う場所のZone区分と対象ガス
使う予定の場所がZONE1・ZONE2(ガス)またはZONE21・ZONE22(粉じん)に当たるかを、安全管理部門と確認してください。HTA3021はZONE0・ZONE20では使えません。また、扱うガスのグループや発火温度が、IIB+H2・T6の範囲に入るかも確認が必要です。
確認2:対応端末のモデル
HTA3021はiPad mini(A17 Pro)専用です。対応モデルはA2993・A2995です。お手持ちのiPad miniを使う場合は、モデル番号を事前に確認してください。
確認3:社内ルールと所轄消防署への確認
危険物施設では、社内の火気・電気機器持ち込みルールや、消防法上の手続きが関係する場合があります。導入前に社内の安全管理部門や所轄の消防署へ確認しておくと安心です。
まとめ
- iPad miniを防爆エリアで使うには、国内防爆検定(型式検定)に合格した防爆構造として使う必要がある
- ATEX・IECExだけでは、日本国内の防爆エリアでは使えない
- HTA3021は、2026年3月3日付で国内防爆検定に正式に合格し、ZONE1(ガス)・ZONE21(粉じん)の認証を取得したiPad mini用防爆ケース
- iOSアプリやMDMをそのまま使え、一般的な防爆端末より導入コストを最大約45%抑えられる
防爆エリアでのiPad mini活用をご検討中の方は、お気軽にNBKマーケティングへご相談ください。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 一般のiPad miniを防爆エリアに持ち込んで使えますか?
A. 使えません。労働安全衛生規則により、防爆エリアでは防爆構造の電気機械器具を使う必要があり、その機器は国内の型式検定に合格している必要があります。一般のiPad miniはこの条件を満たしていません。
Q2. HTA3021は日本の国内防爆検定に合格していますか?
A. はい。2026年3月3日付で国内防爆検定に正式に合格しています。型式検定合格番号は、ガス防爆が第NC10145X号(Ex db IIB+H2 T6 Gb)、粉じん防爆が第NC10146X号(Ex tb IIIC T85°C Db)です。有効期限は2029年3月2日です。
Q3. HTA3021はどのZoneで使えますか?
A. ガスはZONE1・ZONE2、粉じんはZONE21・ZONE22で使えます。ZONE0・ZONE20では使えません。
Q4. 手持ちのiPad miniを使えますか?
A. iPad mini(A17 Pro、モデル番号A2993・A2995)であれば使えます。iPad miniをお客様側で準備する場合の価格は55万円〜です。
Q5. 防爆ケースに入れても、MDMや業務アプリはそのまま使えますか?
A. はい。iPad mini本体をケースに格納する設計のため、iOSアプリ、MDM、Apple Pencilなどはそのまま使えます。

