公開日:2026年11月 | NBKマーケティング株式会社

Zone1でiPad miniを使うには?防爆ケースの国内検定と対応機種の確認ポイント

Zone1でiPad miniを使うには、日本の国内防爆検定(型式検定)に合格した防爆ケースにiPad miniを格納し、ケースが対応する機種・Zone区分・ガスの条件の範囲で使う必要があります。選ぶときに特に大切なのは、「国内検定の合格番号と合格標章があるか」と「手持ちのiPad miniが対応機種か」の2点です。本記事では、防爆エリアでiPad miniを使う前に確かめたい5つのポイントを、国内検定に合格したiPad mini用防爆ケース(ZONE1対応)HTA3021を例に解説します。


この記事でわかること

  1. Zone1で一般のiPad miniを使えない理由と、防爆ケースという選択肢
  2. 国内検定(型式検定)に合格しているかを確かめる方法
  3. 防爆記号の読み方と、Zone区分・ガスの確認ポイント
  4. 対応機種の確かめ方(2026年11月6日発売予定の新型iPad miniの注意点)
  5. NBKマーケティングがご提案できる防爆エリア・危険箇所の点検プロダクト

Zone1で一般のiPad miniを使えない理由

Zone1(第一類危険箇所)とは、通常の運転中に爆発性のガスや蒸気が生じるおそれがある場所のことです。 化学プラントや石油精製所のポンプまわり、出荷設備などが当てはまる場合があります。

防爆エリアでは、電気機器の火花や熱が着火源になるおそれがあります。そのため労働安全衛生規則第280条により、防爆構造ではない電気機械器具は使えません。さらに労働安全衛生法第44条の2により、防爆構造の電気機械器具は、国の登録を受けた機関の型式検定に合格したものでなければなりません。

一般のiPad miniは防爆構造ではないため、そのままZone1に持ち込むことはできません。そこで選択肢になるのが、iPad miniを格納して防爆構造の機器として使えるようにする防爆ケースです。普段使っているiOSアプリや業務システムを、そのまま現場で使えるのが利点です。

iPad mini用 防爆ケース(ZONE1対応)HTA3021

Zone1でiPad miniを使う前の5つの確認ポイント

確認ポイントとは、防爆ケースを適法かつ安全に使うために、導入前に確かめておくべき条件のことです。 次の5つを順番に確認すると、選定の漏れを防げます。

Zone1でiPad miniを使う前の5つの確認ポイント

確認1:国内検定(型式検定)に合格しているか

最初に確かめたいのは、日本の型式検定に合格しているかです。海外の防爆認証であるATEX(欧州)やIECEx(国際)は信頼性の高い制度ですが、日本の型式検定とは別の制度です。ATEXやIECExの認証だけでは、日本国内の防爆エリアでは使えません。

カタログや見積書に「型式検定合格番号」が書かれているかを確認しましょう。HTA3021は、2026年3月3日付で国内防爆検定に合格しています。

区分型式検定合格番号防爆記号使える場所
ガス防爆第NC10145X号Ex db IIB+H2 T6 GbZONE1・ZONE2
粉じん防爆第NC10146X号Ex tb IIIC T85°C DbZONE21・ZONE22

合格の有効期限は2029年3月2日です。国内検定に合格したiPad mini用防爆ケース(ZONE1対応)は、HTA3021が唯一です(NBKマーケティング調べ)。

確認2:機器に「型式検定合格標章」が付いているか

型式検定合格標章とは、型式検定に合格した機器であることを示す、合格番号入りの表示のことです。 機械等検定規則第14条で表示が定められており、標章が付いていない防爆機器は使えません。この標章は検定機関ではなく、製造者や輸入者が機器に付けます。

納品時には、標章が機器の見やすい場所に付いているか、標章の合格番号がカタログや合格証の番号と一致しているかを確認してください。なお検定機関は守秘義務があるため、合格証の交付を受けた者以外からの合格内容の問い合わせには原則として答えていません(産業安全技術協会FAQ)。内容の確認は、製品の供給元に問い合わせるのが確実です。

確認3:使う場所のZone区分に合っているか

使う予定の場所がどのZoneに当たるかを、社内の安全管理部門と確認します。

区分(ガス)区分(粉じん)内容HTA3021
ZONE0ZONE20爆発性雰囲気が連続して、または長時間存在する使えない
ZONE1ZONE21通常の運転中に爆発性雰囲気が生じるおそれがある使える
ZONE2ZONE22異常時に短時間だけ爆発性雰囲気が生じるおそれがある使える

ZONE1対応の機器はZONE2でも使えますが、ZONE2向けの機器をZONE1で使うことはできません。巡回ルートにZONE1が1か所でも含まれるなら、ZONE1対応の機器を選ぶ必要があります。

確認4:防爆記号でガスと温度の条件を確かめる

防爆記号とは、その機器の防爆構造や使える場所の条件を記号で示したものです。 HTA3021のガス防爆の記号「Ex db IIB+H2 T6 Gb」は、次のように読みます。

防爆記号の読み方(HTA3021 ガス防爆の例)
  • Ex:防爆機器であることを示します。
  • db:耐圧防爆構造です。容器の内部で爆発が起きても容器が耐え、外のガスに火が移らない構造です。
  • IIB+H2:ガスグループIIBに加えて、水素にも対応します。
  • T6:温度等級です。機器の最高表面温度が85°C以下であることを示します。
  • Gb:機器保護レベルです。ZONE1で使えることを示します。

現場で扱うガスのグループと発火温度が、この条件の範囲に入るかを確認してください。粉じんについては「Ex tb IIIC T85°C Db」で、ZONE21・ZONE22の導電性粉じんを含む条件に対応します。

確認5:手持ちのiPad miniが対応機種か

防爆ケースは、格納する端末の形に合わせて作られています。HTA3021の対応端末は、iPad mini(A17 Pro)です。 Apple公式サポートによると、iPad mini(A17 Pro)のモデル番号は次のとおりです。

  • A2993:Wi-Fiモデル
  • A2995:Wi-Fi + Cellularモデル

モデル番号は、本体背面の刻印か、「設定」→「一般」→「情報」で確認できます。

HTA3021の対応機種 モデル番号で確認

特に注意したいのが、2026年11月6日に発売予定の新型iPad mini(A20 Pro搭載)です。 Appleの発表では、8.5インチの有機ELディスプレイを採用し、厚さ5.4mmに薄くなるなど、本体の設計が大きく変わりました。新型はHTA3021の対応端末として記載されていません。これから端末を購入する場合は、新型を買う前に必ずご相談ください。 iPad mini付きでのご購入(70万円〜)も選べます。


国内検定取得のiPad mini用防爆ケース「HTA3021」の主な仕様

項目内容
品番HTA3021(axtion extreme for iPad mini)
対応端末iPad mini(A17 Pro)
防爆規格(国内)第NC10145X号(ガス)/第NC10146X号(粉じん)
防爆規格(国際)IECEx/ATEX(Zone 1, IIB+H2, T6/Zone 21, IIIC, T85°C)
防水・防塵IP68
耐衝撃MIL-STD-810H 準拠
使用温度-20°C 〜 +40°C
寸法・重量249 × 192 × 27 mm/1,400 g
価格(目安)iPad mini付き70万円〜/ケース実装のみ55万円〜
保証標準2年

一般的な防爆端末は約100万円が相場とされるなか、導入コストを抑えながら、iOSアプリ・MDM・Apple Pencilを現場でそのまま使えます。ボリュームディスカウントもあります。

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防爆エリアの点検はNBKマーケティングにご相談ください

NBKマーケティングは、防爆エリア向けの点検プロダクトを得意としています。 iPad mini用防爆ケースのほかにも、現場の点検を効率化する製品をご提案できます。

NBKマーケティングの防爆エリア・危険箇所向け点検プロダクト

防爆IoTカメラ「LC-EX10」:数多くの納入実績

完全無線型防爆(ZONE2対応)IoTカメラ LC-EX10は、当社が数多く納めている防爆カメラです。2024年9月に国内の防爆認証(Ex ic IIC T6 Gc/Ex ic IIIC T85℃ Dc)を取得しました。重さ約530gと軽く、電池が約3年持つため、電源工事をせずに金具などで取り付けるだけで使い始められます。LiLz Gauge/LiLz Guardと連携し、メーターの読み取りや現場の監視を遠隔で行えます。

巡回点検はiPad mini用防爆ケースで記録し、毎日見るメーターはLC-EX10で自動化する、といった組み合わせも可能です。

フロートアーム(Float Arm):定修前の高所・危険箇所の点検に

定期修理(定修)の前には、高所の配管や人が近づきにくい危険箇所の点検が必要になります。フロートアーム(Float Arm)は、ハイボット社のヘビ型ロボットアームです。足場を組まずに最大5m(伸長ユニット装着時7.5m)先まで先端を伸ばし、カメラによる目視検査や超音波による肉厚測定ができます。定修前の事前点検の手間とリスクを減らす方法として、あわせてご案内できます。


まとめ

  • Zone1でiPad miniを使うには、国内検定(型式検定)に合格した防爆ケースに格納して使う必要がある
  • ATEX・IECExだけでは日本では使えない。型式検定合格番号と、機器に付いた合格標章を確認する
  • Zone区分と防爆記号(IIB+H2・T6・Gbなど)が、使う場所の条件に合っているかを確かめる
  • HTA3021の対応端末はiPad mini(A17 Pro/A2993・A2995)。2026年11月6日発売予定の新型iPad miniは対応端末として記載がないため、購入前に相談する
  • NBKマーケティングは、防爆IoTカメラLC-EX10の数多くの納入実績があり、定修前の高所・危険箇所の点検にはフロートアームもご案内できる

防爆エリアでのiPad mini活用や点検の効率化をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

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よくある質問(FAQ)

Q1. ATEXやIECExの認証があれば、日本のZone1で使えますか?
A. 使えません。日本では、労働安全衛生法にもとづく型式検定に合格した防爆機器を使う必要があります。HTA3021はATEX・IECExに加えて、国内の型式検定にも合格しています。

Q2. 国内検定に合格していることは、どう確認すればよいですか?
A. カタログなどに記載された型式検定合格番号と、機器本体に付いた型式検定合格標章の番号が一致しているかを確認します。HTA3021の合格番号は、ガス防爆が第NC10145X号、粉じん防爆が第NC10146X号です。

Q3. 手持ちのiPad miniが使えるか、どう確認すればよいですか?
A. 本体背面の刻印か、「設定」→「一般」→「情報」でモデル番号を確認してください。A2993(Wi-Fi)またはA2995(Wi-Fi + Cellular)のiPad mini(A17 Pro)であれば、HTA3021に格納できます。

Q4. 2026年11月6日発売予定の新型iPad miniは使えますか?
A. 新型iPad mini(A20 Pro搭載)は、HTA3021の対応端末として記載されていません。購入前にNBKマーケティングへご相談ください。

Q5. ZONE0でも使えますか?
A. 使えません。HTA3021が使えるのは、ガスはZONE1・ZONE2、粉じんはZONE21・ZONE22です。



参考資料・出典

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